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TV・CINEMA MUSEUM

山の様にたまった映画ビデオのレビューです。 アダルト・萌え・ホラー以外のA~D級の映画色々 引き取り先募集しています(涙)。

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  • 07/17/16:09

デッドゾーン'(_'78年)



『デッドゾーン』ても深夜にやってるTVシリーズじゃぁ ないっすよ、念のため。
今はおかしなオッサンやブチきれた刑事・三流脇役ばっかりやってる
クリストファー・ウォーケン(汗)
既に70近いんじゃないでしょか。
彼といえば、ヴェトナム戦争で取り残されロシアンルーレットの
餌食になってボロボロになる狂気の兵士を演じた
『ディア・ハンター』で知られてますが、今回は
幻の名作『デッドゾーン』の紹介です。

タマに深夜にやってたりするんですけどね。
クリスチャンの方にはオススメです。
絶望のカタルシスは。
立ち直れなかったらごめんなさい
(先にあやまる)。

ホラーだめといいながらこれは
例外
キング・オブ・ホラーの原作者+監督が手がけてるのにか?
といわれててもだよ(爆笑)
ホラーってより『哀しさ』全面。

高校教師のジョニー(ウォーケン)は交通事故にあって
奇跡的に意識を回復するも、婚約者のサラ(ブルック・アダムス)は
彼が死んだと思って他の男性とケッコンしていた(号泣)

まってやれよ!っても五年も昏睡状態だったんだもんな・・・
折角よみがえって、彼女の豪邸訪ねていったらケッコンしてた。
この時扉越しに、ウォーケンが蒼い瞳にずっと涙ためてもたれかかってる
シーンがある。

その時からジョニーは過去と未来を透視できる能力がついてしまった
ことに戸惑い、現実からますます遠ざかってしまう。
さらに自分が透視した未来によって現実を変えることが出来ることを
知ってしまったジョニーは・・・
サラが選挙運動を手伝った上院議員(マーティン・シーン)が
大統領になり核ミサイルを作る未来をみてしまう・・・

愛する彼女を歪んだ未来から救いたいと、理解されないのも
百も承知で向こうの家に乗り込んでわめくウォーケン。
その間にも予知能力はたらいては発作はおきる。
この時のウォーケンの演技は鬼気迫る。

ヘタなヒーリング映画真っ青
ウォーケン、さすがなのだ。
『中にある理解されない哀しみ』を当時演じさせたら
ピカ一だった。
これが『ホラーチック』といわれて可笑しい方向にいったのが
惜しいのだけど(涙)。

で、最後の最後。
『愛する人は救えても、自分自身は救えない』
理解されなくてもそれでもよかった。
このエンディング、ウォーケンの映画ならこれです。





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映画館の寄り道:その1~シネアルゴ梅田~

昔、梅田新道、OSビルの近くにシネアルゴ梅田っていう
60席ぐらいしかない映画館がありました。

大抵東映C級アクション邦画や2番オチ洋画配給をしてた
みたいで次回予告見に行くと
『宮内洋主演』・・とか書いてあったり(笑)
宮内さんって『仮面ライダーV3』や『ウィンスペクター』
のあの人っすか?
求められてねぇっ!けど全力アクション(爆)
洋画みにいったのに予告でズっこけた・・・のは
大阪の場末映画館ならではでした。

今は出来ないっすねぇ(笑)
場末の映画館(大阪+兵庫)はヤバいイミでの溜まり場に
なってるらしいので、あえていわない。
いい映画やってるんですけどね、たまに。

シートもビリビリ、シネマコンプレックスとは名ばかりで
フツーの『ビル』
降りる回間違ったら18禁映画館。
まー・・・これ以上言わないほうがエエでしょう。
こんなトコに時たまエエ映画が来るので困ってしまいます。
日本の商業主義、拝金主義のせいです。
どーでもいいオカネばっかりかかった映画が大手に回り
いいモノが18禁映画といっしょくたにされる映画もあるという。

今時女性用男性用シートを分けてある映画館もあって
ビビりました、どんなんだと。
こういうのもシネコンできるたびにツブれていくみたいです。

シネアルゴ梅田は、梅田ピカデリーからすこしハズれたトコに
あったのですが、ここで配給していた洋画はガーデンシネマと
テアトル梅田が分けて配給することになったみたいです。

小さい映画館に必死で券を買いに行った頃、
もっと大切な時間があったと思います。



ネイビー・フォース~テロリスト壊滅作戦~ ('96年西成)

これは・・・西成のかなりアヤシイ、今となっては
何でこんな映画館に行ったのかさっぱりワケワカラン
トコまで行った(汗)
周り日雇い労働者。
今日、そういえば市○容疑者捕まったよな、親が整形外科医という。

さておき、みにいったのはマイケル・パレの映画。
知らない?マイケル・パレ、知らんよな(コラ)。
顔だけで売ってそのまんまおっこちた'80s俳優。
世の中のイケメン、こういう風にならないように(忠告)。
売れてる映画って
『ストリート・オブ・ファイヤー』ただ一本。
それ以外、しらん。
・・・のハズだが類友を呼び寄せてしまったのか(涙)
映画ファンに彼の作品をD級でも何でも見たいわーってアフォが居て、
わざわざ彼の作品ならなんでも配給にこぎつけるトコまでやる
映画関係者までいた(唖然)。
まーそんなファンや、甘い汁だけ吸ってサヨウナラなファンが
人気商売業腐らせるともいうのだけど(涙)

で、この映画原題名『DEADLY HEROES』こっちの方がカッコいい。
何でみにいったか、昔大本命だった
ジャン・マイケル・ヴィンセント様がアクションモノに出るというではないか!
60前のオヤジで精彩も欠いてる+アル中で何度も捕まってる
(いい所何もないな)けれど。

あらすじなんて
日雇い労働者や某大手掲示板に24時間居座ってる妄想ニートが
ないて喜びそうな安っぽいシナリオ(汗).

アテネ空港をハイジャックしたテロリストの要求は彼らのリーダーの釈放
リーダーの名前が
ホセ・マリア・カルロス(ビリー・ドラゴ)
情熱系丸出しの名前(爆笑)
顔は『アンタッチャブル('83)』で
ショーン・コネリーを暗殺したあのオッサンだからちっとも情熱じゃあない。
それどころかあの顔でロン毛のパツキンなんて妖怪みたいだ。
監督のメナヘム・ゴランの趣味なのかと疑った(涙)。
パレはスゴ腕ネイビーシールズとして飛行機にツマ+子供と乗ってるんだけど・・・
肝心な所で全く役に立たない(涙)
奥さんは情熱系テロリスト相手に必死で戦ってるのに、パレは
どっかに頭ぶつけて失神してるし(滝汗)、なんだかんだ言ってる間に
カミサンはホセに連れ去られてしまった(号泣)。

そこに現れたのが
情熱系テロならオレのかつての敵だっ!とヴィンセント。
がっ!オッサン、老けた・・・なぁ(がっかり)。
しかもだよ、スーツの足元ビーサン。
そうか『ビッグ・ウェンズデイ』で時が止まってしまってるのだな(納得)。
あの時や『エアウルフ』なんて涙でるほどカッコよかったのに、
あれから急降下したもんな、酒と女遊びと向上心のなさは身を滅ぼす。

でもって、情熱系テロ・カルロス追ってキューバについた途端、
ヴィンセントは『自分勝手』に行動しはじめます(爆笑)。
単にワガママなんか、それともパレが『あかんなー』と思ったのか(笑)。
とにかくツメが甘いメナヘム・ゴランの作品、
観ててつじつまあいません。
多分、『あかんなー』と思ったのが当たってたのか知らないけど、
パレはいとも簡単に敵軍につかまります。スゴ腕ネイビーシールズなのに(爆)

で、奥さんは・・・というとレ○プされたワケですが、
そこに行き着くまでの描かれ方も支離滅裂なのが。
カルロスのアジトに入り込んで、パレがバスーガ砲構えて
『オレのヨメ寝取るオトコなんざぁゆるせねぇぇぇぇ』
と言ってる横からヴィンセントが口径の小さいショットガン構えて
奥さんに傷一つつけずにカルロスを倒すシーンはサスガでございます。
パレよ本国かえったら離婚だぞ。

ってかこの話、全体的にみてどう考えても
一番強いのカミサンだし(笑)
一緒に仕事をした俳優やスタッフは楽しかったそうです。
・・・何をしとったんでしょうか・・・。
観てたアタシらは『トンデモなC級映画』だったんですが・・・。

ちなみにアマゾンではVHSのみ。
DVDの再版予定もないでしょうなぁ。
時々思い出したかのようにCS放送や深夜TV,
ネタギレの民放洋画劇場でやってたりします(笑)

『Barに灯ともる頃』('89年伊、'99年4月シネアルゴ梅田)

BARに灯ともる頃 [DVD]
前回お伝えした『シネアルゴ梅田』で見てきた映画、二本あります。
イタリア映画で『Barに灯りともる頃』というのがありました。
原題名は『Che  ora E』
最後の最後になって、じんわりと意味が伝わってくる辺り。

70代のガンコオヤジと30代か40代前のムスコの映画です。
ガンコオヤジ(マストロヤンニ)は昔ながらのイタリアンガンコオヤジ。
心だけ永遠の20代だから浮気も沢山してる(多分モテてる)。
それは昔のヤンニの映画ずっと観ててソフィア・ローレンとの
共演作観てた人なら
『オチャメなだめんず』
の印象が強かったと思う。

ベルモント、ドロン、ヤンニ、ここら辺、欧米俳優全員そうだった。
が、ジイサンになると『タダのガンコオヤジ』になるワケで(涙)。
そのハナシはまた別項目に書く、長くなるから。

ヤンニの'80年代の映画『みんな元気』とコンセプトは似てるけど
まずヤンニが息子のマッシモ・トロイージを尋ねてくる。
ヤンニが聞くことといえば、収入のいい会社に行ってるのか、
結婚は出来るのか、友人は立派な人間がいるのか、
将来は大丈夫なのか。

今の20代~40代、もしかしたら50代にかかってる人の一部にも
『こんなコトばかり聞くから親世代と話すのはイヤなんだ』
となるのに参考になる映画なのだ。
で親世代に鉄拳をドカンとくらわせる映画・・・でもあるんだけど、
残念なコトにアタシたちの親世代、この映画みても

『は?』
というぐらい価値観曲げない方は沢山いる(涙)。
この映画でヤンニはマッシモの勤めるバーに偶然出向く。
そこに居たマッシモの姿は自分といた時と比べ物に
ならないぐらいイキイキとしていた。

収入、価値観、今まで自分が大切にしてきたことはナンだろう・・・
自分は息子が大切にしてきたことを何も判ってやれなかった・・・
そのイキイキぶりってのは
自分世代だと、大リーグに行った時の野茂のあの写真の記事?
あれぐらいだと思う。
ま、大リーグの例えだと、イチローちゃんみたいに
かえって向こうで活躍することで愛国心が出てくる人間もいて、
なんとも言えんし。

そして映画の最後、息子と父親は
『今何時?』
だけしかお互いにかける言葉がないのを知る。
でもいいじゃないか、この『今何時?』には、『元気?』も含まれている。
何も知らなかった再会前よりも。
オマエはオマエでやっていきゃぁいいさ、と穏やかな笑顔になるヤンニ。
『自分の生き方を認めてくれてありがとう』と微笑む、マッシモ。

残念なことにマッシモは『イル・ポスティーノ』撮影終了後、
41歳の若さで亡くなりました。
その前にヤンニと共演した幻の作品がこれです。

フェノミナン(’97年/京都ロキシー(現:MOVIX京都)



「僕の命が終わるまで愛してくれる?」
「いいえ、私の命が終わるまでよ」

『フェノミナン』と言えばこのコピーを思い浮かべる人が多いかもしれません。

でも、米国の田舎町で慎ましく自動車整備士をしながら街中の人々に愛されてきた
平凡な青年ジョージ・マレー(ジョン・トラボルタ)、その人柄が故に37歳の誕生日を
行き着けのバーで皆に祝って貰うほど。
その彼に唯一心を開けないでいるのが、街にいまだ馴染めない未亡人の
家具職人レイス(カイラ・セジウィック)。
彼女の気をひこうとジョージは彼女の作ったイスを買い続けて家の中は椅子だらけ。
親友のネイト(フォレスト・ウィテカー)も父親代わりのドク(ロバート・デュバル)も呆れ顔。

そんな彼が誕生日の夜に眩しい光を見る所から人生が変わっていく。
彼はその力を街中の人たちに役立てようと、寝る間も惜しんで働き出すのだが・・・

とにかくトラボルタ演じるジョージの『フェノミナン(変化)』ぶりが。
ドクの食中毒患者がポルトガル語しか喋れないと判ったら
20分でポルトガル語を暗記(汗)でもこれは『街のひとだけのため』
不作で悩んでる農場主の所にいって真夜中に畑をせっせと耕してる姿も(汗)
とにかくガンバるガンバる、思いつく限りやりまくる。

がっ!
人間ってものは『自分の知恵ではヤバフォ』と思ったものには疑いをかけたり
利用しようとするもので、かけるものでFBIがやってきたりするわけだ。
『オマエなんか怪しい』って
ジョージもジョージで『現代人』ならチョっとは考えたらよかったんだけど(爆)。
バーから去っていった後にドクが言った台詞が映画の中で一番良かった。
劇場で見てもう12年以上たつのだけど、これはホントにいい。
さすがロバート・デュバル。

『お前たちはジョージを悪く言うんだ?何を恐れている?失うものでもあるのか?
あいつは何も求めない、誰にも、誰にも、何にもだ!
あいつを悪く言った方が明日楽に生きられるのか?何事も起こらない平穏無事な方がいいと
証明できるのか?ああ、そうか、そうだろうよ・・・とんでもないな・・・』
字幕や吹き替えは違うと思うんすが(爆)
実際の英語台詞見て訳してみました。

ジョージが愛されていたのは、どこにでもいる平凡な人間だったから?
それだけならどうなのだろうと。
平凡やダメなフリや売り込み方をして、強かに世の中を渡り歩いていく小悪魔なり
だめんずがいるわけだけど、ジョージはその反対。

本当の自分は何も変わらない、限られた人生の中でレイスにそっと別れを伝えた後の
映画のエンディングは、微笑ましくもあり哀しくもあり。
誰からも愛された博愛主義のジョージが一番欲しかった愛、
『愛が心のザルの中からこぼれてしまう』女性の隙間を埋めて、
『私の命が終わるまで愛してあげるわ・・・といってもらえたんだから
よかたんじゃないかなと。

監督はハートウォーミングな映画を作ることで名前の売れた
ジョン・タートルトープ。
前作『あなたが寝てる間に』でトラボルタのギャラが高騰しすぎて
起用出来なくなってこの作品となったそうです。
前作だと『フェイス/オフ』の上映時期と被るので
ヤバかったと思いますけどね。








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